人口と家族
少子化とは? 日本で何が起きているのか
少子化とは、生まれる子どもの数が減り続けることです。2025年に日本で生まれた子どもは約67万人で、統計を取り始めてから最も少なくなりました。いま生まれる子どもの数は、20年後の働き手や、社会保障を支える人の数を左右します。
データ確認日:
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出生数
67万1,270人
2025年 (確定数)
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合計特殊出生率
1.14
2025年 (確定数)
-
婚姻件数
48万9,158組
2025年 (確定数)
原因から影響までの流れ
- 結婚する人の減少・晩婚化
- 子育ての費用や両立への不安
- 少子化
- 人口減少・働く世代の減少
矢印は、統計的に証明された因果関係ではなく、主な伝わり方を示しています。
いま何が起きている?
2025年の出生数は67万1,270人でした (確定数)。前の年より1万4,903人少なく、10年連続の減少です。1899年に調査が始まってから最も少ない数です。[1]
1人の女性が一生のあいだに産む子どもの数の目安を合計特殊出生率といいます。2025年は1.14で、10年連続で下がり、過去最低になりました。[1]
一方で、亡くなった人は158万9,533人でした。生まれた人より亡くなった人のほうが91万8,263人多く、その分だけ人口が自然に減っています。[1]
数字で見る
- 2015年 100.6万人
- 2020年 84.1万人
- 2022年 77.1万人
- 2023年 72.7万人
- 2024年 68.6万人
- 2025年 67.1万人
出生数は2015年の100万5,721人から、10年間でおよそ3分の2になりました。第2次ベビーブームの1973年には209万1,983人が生まれており、いまはその3分の1ほどです。[2]
母親の年齢別に見ると、2025年に最も多かったのは30〜34歳の25万5,678人で、次が25〜29歳の17万3,147人でした。25〜29歳の母親から生まれた子どもは、2000年には47万833人いました。[2]
| 年 | 合計特殊出生率 | 婚姻件数 |
|---|---|---|
| 2000年 | 1.36 | 79万8,138組 |
| 2005年 | 1.26 | 71万4,265組 |
| 2015年 | 1.45 | 63万5,225組 |
| 2020年 | 1.33 | 52万5,507組 |
| 2025年 | 1.14 | 48万9,158組 |
なぜ起きる?
主な伝わり方は3つあると考えられています。1つ目は、結婚する人が減っていることです。日本では結婚してから子どもを持つ人が多いため、婚姻件数の減少は出生数の減少につながりやすくなります。婚姻件数は2000年の79万8,138組から、2025年には48万9,158組になりました。[2]
2つ目は、希望と現実の差です。2021年の調査では、夫婦が予定する子どもの数は平均2.01人でしたが、妻が45〜49歳の夫婦が実際に持った子どもの数は平均1.81人でした。理想の数の子どもを持たない理由として最も多く選ばれたのは「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」でした。[3]
3つ目は、親になる世代の人数そのものが減っていることです。2026年4月1日時点の女性の人口 (確定値) は、45〜49歳が408万9千人なのに対し、25〜29歳は319万8千人です。出生率が同じでも、生まれる子どもの数は減りやすくなっています。[4]
このほか、働き方、住まい、家事や育児の分担、価値観の変化なども関係するとされています。どの要因がどれだけ効いているかは、研究者のあいだでも見方が分かれます。
よくある誤解
よくある誤解
「出生率が上がれば、生まれる子どもの数もすぐ増える」
実際は
親になる世代の人数が減っているため、出生率が少し上がっても出生数はすぐには増えません。2026年4月1日時点の女性の人口 (確定値) は、25〜29歳が319万8千人、0〜4歳が182万人で、これから親になる世代はさらに少なくなります。[4]
よくある誤解
「若い人が結婚や子どもを望まなくなっただけだ」
実際は
2021年の調査では、18〜34歳の未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた人は男性81.4%、女性84.3%でした。前回の調査より減ってはいますが、多くの人は結婚を考えています。希望する子どもの数は平均で男性1.82人、女性1.79人でした。[3]
よくある誤解
「少子化は最近始まった問題だ」
実際は
合計特殊出生率は2005年にすでに1.26まで下がっていました。その後いったん1.45 (2015年) まで上がりましたが、再び下がって2025年に1.14になりました。長く続いている変化です。[2]
どんな選択肢がある?
どれかひとつが正解というわけではありません。それぞれに、期待できることと、負担や副作用があります。
子育て世帯への経済的な支援を厚くする
- 期待できること
- 手当や教育費の軽減で、お金の不安から子どもをあきらめる人を減らせる可能性があります。政府は2023年12月に「こども未来戦略」(総額3.6兆円) を決めました。[5]
- 負担・副作用
- 大きな財源が必要で、税や保険料などの形で誰かが負担します。出生数がどれだけ増えるかは、はっきりとは分かっていません。
仕事と子育てを両立しやすくする
- 期待できること
- 保育の充実、育児休業、長時間労働の見直しが進めば、働きながら子どもを持ちやすくなります。
- 負担・副作用
- 企業には人員のやりくりや費用の負担が生じます。保育の担い手を確保することも必要です。
若い世代の雇用と収入を安定させる
- 期待できること
- 将来の見通しが立てば、結婚や出産を選びやすくなると考えられます。
- 負担・副作用
- 賃金や雇用は景気や企業の経営にも左右され、政策だけでは動かしにくい面があります。効果が出るまでに時間もかかります。
人口が減ることを前提に社会の仕組みを見直す
- 期待できること
- 出生数がすぐには増えなくても、社会保障や地域のサービスを続けやすくなります。
- 負担・副作用
- 少子化そのものを止める策ではありません。サービスの縮小や負担の見直しをともなうことがあります。
これから見るべき指標
- 出生数
- 1年間に生まれた子どもの数です。2025年分は2026年6月に概数、9月に確定数が公表されました。
- 合計特殊出生率
- 1人の女性が一生のあいだに産む子どもの数の目安です。出生数と同じ統計で公表されます。
- 婚姻件数
- 結婚した夫婦の数です。数年後の出生数を考える手がかりになります。
- 希望する子どもの数・予定する子どもの数
- 結婚や出産についての希望を聞く調査です。直近は2021年6月に行われました。
ほかの問題とのつながり
この課題は、次の課題の原因や結果になっています。つながりは「主な伝わり方」であり、統計的に証明された因果関係とは限りません。
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人口と家族
人口減少
記事あり生まれる人より亡くなる人が多い状態が続くと、人口全体が減っていきます。
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人口と家族
生産年齢人口の減少
記事ありいま生まれる子どもが減ると、15〜20年後に働く世代に加わる人が減ります。
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政治・制度
少子化対策の効果不足
記事あり支援策が増えても出生数の減少が続いており、対策の効果をどう確かめるかが問われています。
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医療と健康
医療・介護提供体制と人材不足
記事あり将来、医療や介護の仕事に就く若い世代が少なくなります。
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食料とエネルギー
農業就業者高齢化・農地維持
記事あり農業を継ぐ若い世代が少なくなり、農地を保つことが難しくなります。
出典・更新日
データ確認日:
- [1] 厚生労働省「令和7年(2025)人口動態統計(確定数)の概況」 公表: 2026年9月 / 確認: 2026年10月11日
- [2] 厚生労働省「令和7年(2025)人口動態統計(確定数)の概況 統計表 (第2表・第3表 年次推移)」 公表: 2026年9月 / 確認: 2026年10月11日
- [3] 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査 (結婚と出産に関する全国調査)」 公表: 2022年9月 / 確認: 2026年10月11日
- [4] 総務省統計局「人口推計 2026年(令和8年)9月報」 公表: 2026年9月 / 確認: 2026年10月11日
- [5] こども家庭庁「こども未来戦略」 公表: 2023年12月 / 確認: 2026年10月11日
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